開業5年を迎えて

この約5年間、収入面で不安な時期を過ごしつつも、ここまでやってこれてあらためて開業したことは間違いではなかったのかなと感じた次第です。実際、ここまで事業が継続できたのはこの5年間お取引させていただいたお客様のご厚意によるところが最も大きいのですが、この記事では、開業当初の気持ちにフォーカスして回顧してみました。

 

私が会社を退職し、これまで経験してきた個人事業を開業したのは5年前の2014年のことでした。そのとき既に「個の時代」という言葉があったのかは覚えていませんが、いま省みると、個人で開業するには丁度よいタイミングだったかと思います。

これがもし10年前の2000年代初めだったら、開業には踏み切れませんでした。個人で開業するという視点において10年前と5年前の大きな違いは、インターネットの普及に他ならないと思います。ネットが普及したおかげで、あらゆるものの敷居が低くなりました。

まず客先にモノを送るコストが大きく下がりました。私どもが扱うモノは物体ではなく文書や図面なので、データ化したモノはネットの恩恵を多分に享受できます。印刷物を梱包し、宅配便を手配する時間が節約できるため、補助者の居ない個人事業者には大きなメリットになります。

次に、情報を入手するためのコストも大きく下がりました。ネット普及以前は、個人が無料で入手できる情報は皆無でした。書籍を買うにしても、仕事に必要な本はいずれも高価かつ賞味期限が1年と短いものばかりです。さらに都会ではない地域では書店にしろ図書館にしろ実物を眺めることすら困難です。現在は、それらのような障壁はほぼ無くなったと考えて良いと思います。何よりも無償で情報を発信してくださる方や、技術専門に関する掲示板の普及、行政による基準書の無料公開などあらゆる情報の入手コストが下がりました。ただし、ネットに散在している情報が正しいのかどうか、また、自分や客先が必要としている疑問の解答として使えるのかどうかは、慎重に判断する必要があります。でも幸い真面目な業界ゆえ、悪意のある偽情報や、解釈の違いの範疇をこえるほど間違った情報がさほど多くないので助かりますが。

 

話が変わりますが、当時 個人で開業すると決めたとき、7割の人たちには反対されました。3割の人たちからは背中を押していただきました。7割の人たちは会社勤めの人たちと、かつて個人事業をされていたもののいまは事業を断念した人たちでした。3割の人たちは会社勤めであっても個人事業者と良い取引をされていると思わしき人たちや、現在 個人事業を営んでいる人たちでした。 よく意識高い系の本にあるような「反対者が多いほど推し進めるべき」は個人的には賛同しかねますので、この記事において数字に意味はありません。なぜならば、反対した7割の人たちの中にも、開業した私に大いにご協力してくださる方が何人もいらっしゃったからです。

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